3. 数字化装置
3.1 SMAC-B2強震計の記録のための数字化装置
(1) 概要
この数字化装置は、拡大鏡やポテンショメータを含むテーブルの部分と、アナログ信号をディジタル信号に変換する部分と、紙テープにディジタル信号をさん孔する部分の3つから構成されている。
テーブルの部分の拡大鏡は、手動によって調節ネジをまわすことにより、Y軸方向の移動が可能になっている。ここで、Y軸方向というのは、テーブルに向かって、たての方向で、上側を正にとる。またX軸は、これと直角座標をなす方向にとるものとする。
さて、先に述べた調節ネジには、ポテンショメータがつながれていて、これにより、Y座標のアナログ信号が取出される。オペレータが、拡大鏡に書かれているクロスマークを、数字化しようとする波形に合わせ、押ボタンを押すと、その点のY座標を示すアナログ信号が、変換器によりディジタル信号に変換され、紙テープにさん孔される。これと同時に、拡大鏡は、X軸方向にあらかじめ設定した間隔だけ、自動的に送られる。設定できる間隔は、0.1�弌�0.2�弌�0.3�个里い困譴�である。
| テ ー ブ ル | |
| テーブルの寸法 | 785mm（横）×365mm（縦） |
| 読取範囲 | 500mm（横）×275mm（縦） |
| 拡大鏡 | 7倍、クロスマーク、照明ランプ付 |
| 拡大鏡の移動 縦 軸 横 軸 |
ノブの回転による 自動、移動間隔0.1、0.2、0.3mmに設定可能 |
| 制 御 部 | |
| 読 取 倍 率 | 125カウント／mm以上 |
| 直 線 性 | 0.01％＋1カウント |
| A-D変換速度 | 0.4秒 |
| 表 示 縦 軸 横 軸 |
符号＋4ケタ 5ケタ |
| 紙テ ー プ | |
| 紙 テ ー プ | 8単位 |
| さん孔コード | Flexo-writer cord |
3.2 ERS強震計の記録のための数字化装置
(1) 概要
この数字装置は、カーソルやエンコーダを含むテープルの部分と、ディジタルカウンタの部分とから構成されている。動作は、ハイブリッド電子計算機と連動して行われる。
(2) 仕様
仕様を、表-3.2に示す。
| 測 定 範 囲 | 700mm（X軸）×400mm（Y軸） |
| 電子化の単位 | X方向：0.1mm X方向：0.1mm |
| 出 力 | 16ビット 2進法型 ハイブリッド計算機にオンラインで出力 |
これらの仕様を、ERS強震計の記録を数字化する場合の性能に換算すると、まず、テーブルの数字化できる範囲は、ERS-B強震計の記録では、約30秒間、ERS-C強震計の記録では、約15秒間である。数字化の時間間隔及び量子化の単位は、それぞれ、ERS-B強震計の記録では、0.005秒間隔で、約0.1gal単位、ERS-C強震計の記録では、0.0025秒間隔で、約1galまたは約0.2gal単位である。ただし、ERS強震計の標準感度は、ERS-B強震計では1gal/�弌�ERS-C強震計では、10gal/�个里發里�2gal/�个里發里箸�ある。