5. 記録の収集から保管まで
5.2 記録の整理保管
(2) コピーの作成
(3) 観測表の作成
(4) 記録の保管
5.1 記録の送付と受理
得られた記録は、専用の容器に収納され、当研究室へ郵送される。当研究室では、記録の最大加速度を付記した受領書を強震観測担当者に送付する。また、記録から推測される強震計の状態について、注意事項がある場合にはそれも付記して送付する。
(1) 記録番号
記録には、当研究室へ到着した順に記録番号がつけられる。SMAC-B2強震計の記録とERS強震計の記録とでは別々に通し番号がつけられ、その識別のために、SMAC-B2強震計の記録には通し番号の前に記号「S-」がつけられ、ERS強震計の記録には、記号「M-」がつけられる。たとえば、SMAC-B2強震計の記録で、252番目に当研究室に到着した記録には、「S-252」という記録番号が付される。
SMAC-B2強震計の記録は、そのままでは傷つきやすく、数字化作業には適当でないので、マイラーフィルムに密着コピーされる。もとの記録は、ペンで描かれた線の部分が半透明となっているので、コピーではこの線が黒く浮き出る。コピーの用紙は、長さ41.8�僉�幅29.6�僂任△襦５�録のうち数字化しようとする部分の長さが30�僂魃曚┐訃豺腓蓮�記録を約30�僂猟垢気龍茣屬吠�けて、区間ごとに密着コピーする。それぞれの区間の両端の部分は、重複してコピーされる。
ERS強震計の記録は、そのまま数字化の作業に供される。コピーは作成されない。
得られた記録がどのような地震の記録であるかを示すため、観測表を作成する。観測表には地震の発生時刻、震源地、規模、各地の震度とともに、港湾地域強震観測綱で記録された各地点の最大加速度を示してある。地震の発生時刻、震源地、規模、各地の震度は原則として気象庁発行の地震月報にもとずいている。
また、最大加速度の読取りは、1�个�ざみの目盛付きガラスで行なっている。なお各観測地点には、識別のための略称があり、略称には、SMAC-B2強震計の設置点には「S」を、ERS強震計の設置点には「M」をおぎなって、識別に役立つように配慮してある。
SMAC-B2強震計の記録は、マイラーフィルムにコピーするが、原記録は紙筒に入れ、またコピーは封筒に入れて、専用のキャビネットに保管してきた。しかし取得された記録が1000記録を越えることになったので、原記録のうち、最大加速度が20gal未満のものは紙筒から取出してひとまとめにして保管することとした。最大加速度が20gal未満の記録でもそのコピーは、これまで通り保管している。
ERS強震計の記録は、円筒状に巻いて、専用のキャピネットに保管している。